足のトラブルは老化を加速させる

人間の土台である足のトラブルは、大変なものとなり得ます。
高齢の方の場合、歩けなくなることで一気に衰えが加速します。
若い方でも、「第二の心臓」と言われる足が不調になることで、血流が下がり、リンパの流れも悪くなり、身体の活力が低下し、老化に繋がります。
僕自身、20代から様々な足の不調を経験して、それがぎっくり腰や膝痛などを引き起こして、とても困っておりました。
それからしっかり学んで根本的に改善させ、40歳を超えた今でも2000メートル級の登山も行けるようになりました◎
足の不調が何故起こるのか?また改善方法はどうしたら良いのか?
今回は、足の代表的なトラブルである「足首の捻挫」と通して、解説していきたいと思います。
捻挫を起こしやすいタイプ
足首の捻挫をしてしまうと、ひどい場合には腫れて痛みを伴い、まともに歩けなくなることもあります。しばらくして治った後も、足首や足の甲に違和感が残ることも多い症状です。

足首の捻挫は、画像のように、足首の外側へ傾く「内反捻挫」が多いです。
これは足首の構造上(内側の方が傾きにくいため)このタイプの捻挫がよく見られます。
ただ、構造上だけの問題で起こるわけでもございません。人間の骨や筋肉の構造は例外を除いて皆同じですが、捻挫をしやすい人・捻挫が起こる原因がはっきりとございます。
ー足のタイプー
まずは指先から見てみましょう

足指は、5本全てまっすぐに地面につき、それぞれが力が入ることが、大切です。
画像のような歪みが出ている場合は、不調を引き起こしやすい状態です。
画像は「女性自身」様の記事から
参考「https://jisin.jp/life/health/1618393/」
特に内反捻挫については、画像の小指が内側へ向いてしまう「内反小趾」、小指が傾いてしまう「寝指」の歪みが出ている方は、注意が必要です。
次に、足裏のアーチを見てみましょう

足裏は適度なアーチがあることによって、体重を支えやすく、身体の負荷を下げてくれます。
アーチがほとんどない状態を「扁平足」、逆にアーチが高すぎる場合は「ハイアーチ」と呼ばれます。
扁平足は「外反母趾」になりやすくなりますが、捻挫などの不調が出やすいのは、圧倒的に「ハイアーチ」の方です。
「ハイアーチ」の方は、「内反捻挫」「足底筋膜炎」「足の甲の痛み」などの不調が出やすくなります。
扁平足やハイアーチに見えない場合でも、実は歩いて足に荷重がかかる時にこうした特徴が出ているということがあるので、パッと見ただけではわからないこともございます。(※当店では、歩行動作や足首の動き方を見て、しっかり判断致します◎)
以上の点を見てきましたが、足指も足裏のアーチにも歪みが出ている人は、捻挫はもちろん、そのほかの足部のトラブルにも注意が必要でございます。
足のトラブルが起こる原因
捻挫など足のトラブルが起こる原因は、大きく分けて3つの原因がございます
①合わない靴の問題

例えば、サイズの合わない靴を履いている場合は、画像のような「浮指やかがみ指(ハンマートゥ)」になりやすいでしょう。
スベスベな靴下を履いていたり、靴の中で滑りやすい状態でも、足が滑らないように「かがみ指」になる癖がついてしまうことがあります。
「かがみ指」は足先でブレーキをかけている状態なので、膝が曲がりやすく、骨盤後傾・猫背にも繋がります。
また、サイズが大きい靴やサンダル・スリッパをよく履いている場合には、「浮き指」になりやすいでしょう。浮指になっていると、足の重心が取りづらく不安定になるため、必ず上半身でバランスを補おうとします。その結果、反り腰や骨盤後傾・猫背が起きてしまいます。

どちらの場合でも、癖が染み付いてしまい、上半身まで歪みが出ている場合は、足トラブル(もしくは他の不調に繋がる)はより深刻化しやすいと言えます。
②足部の筋肉の問題
足部の筋肉は「足指」と「足首」の二つのポイントがございます。
まずは、「指の曲がり具合」を見ていきましょう。

ポイントは足指が手で言う「拳」のところ(第三関節)から曲がるかどうかということです。
指先の方しか曲がらない、5本指のそれぞれの曲がり具合に差が大きい、などの場合は問題がございます。
また、実際に曲がってはいても、足裏(土踏まずや小指側の足裏真ん中辺り)に力が入るかどうか、が大切なポイントです。
足指は指先だけではなく、足裏の真ん中まで力が入ることで、安定しやすくなります。曲げている指一本一本、を自分の手を使って戻そうとしてみてください。簡単に戻ってしまうようなら、足指の力は弱く、不安定と言えます。
次に、「足首」についてです。

足首を画像のように、「底屈・背屈」「内転・外転」させてみましょう。
それぞれに向きにくさ(突っ張り感や痛みなど)や、動ける角度に差がないかを確認しましょう。
動いているように見えても、歪んで動いている場合(足の内側と外側で傾きがある場合)は、足がまっすぐ踏み込めず、不安定になるでしょう。
③足以外の筋肉の問題・身体の連動性(姿勢)の問題
日常生活の動きにおいて、足に負担をかけすぎてしまうことがあります。
例えば、上り階段を登っていてふくらはぎが辛くなる、下り階段では膝が痛くなってしまうなどの場合です。これらの場合は、足の筋肉だけの問題ではなく、身体の使い方の悪影響も考えられます。
人間は構造的にみて、足部の筋肉よりも、臀部や腿裏の筋肉の方が太く、強い構造ですので、それらの筋肉をメインで使った方が負担は少なく、怪我や不調も避けられます。
話が脱線してしまうので、簡単に解説しますが、

登り階段では、画像のように、膝や前足に重心がかかったまま登ろうとすると、ふくらはぎや膝に負担がとてもかかります。

下り階段では、画像のように、膝が伸び切った状態で重心がかかると、膝痛の原因になります。
どちらの場合も、股関節を上手に使い、臀筋を働かせ、身体の重心をコントロールすることが大切です。
ただ、猫背や反り腰などの悪姿勢により、臀部の筋肉を使おうと思っても力が入らない、股関節が詰まって動きにくい、、、という事も多く見られます。その場合には、足部だけでなく、他の筋肉も改善が必要でしょう。
足のトラブル・捻挫への対策と根本改善
まずはすぐにできる対策をご紹介します。
上記で説明したように、どんな靴を履くかは足部の安定にとても大切なポイントです。
サイズ(幅も含めて)をしっかり合わせることや、 ヒールやサンダルを長く履かないということが基本的に大事です。
また靴下は滑りにくいものを履きましょう。指を一本一本意識できる5本指靴下がお勧めです。

足首に歪みが出ている人は、インソールを入れることもお勧めです。(自分の足の形・歪みに合わせたものを入れましょう!)

捻挫によって回復した後も不調が続いている場合や、長時間の立ち姿勢・歩行時には、足首のサポーターも効果的です。
ただ、これらは根本的な解決にはなりません。
素足の時や、ふとした時に捻挫や足のトラブルが起きないようにするためには、ご自身の身体を変えることが必要です。
根本改善のためには、まずは足部を支える筋肉を働かせて安定させるようにしましょう。
これまでの説明で足部は、足首と足指の筋肉が大切とお伝えしました。
足首と足指は、親指側と小指側の筋肉それぞれをしっかり働かせることが必要です。

・親指側(内側)の足首
「後脛骨筋」

・小指側(外側)の足首
「腓骨筋」
足部の筋肉は、末端にありしっかり意識しないと狙ったところを動かしにくいところでもあります。
捻挫のしやすい歪んだ不安定な足部の筋肉をケアするためには、専門的にケアすることが大切です。
私の師匠である「笹川先生」のわかりやすいYoutube動画がございます↓
画像クリックでリンクへ飛びます

動画の中であるように、「片足立ちテスト」で足がぐらつかずに立てるか?どうかを検証してみましょう。
余裕のある人は、手の支えなしの片足立ちからしゃがんでみて、安定できるかも試しましょう(運動をされる方は、しゃがんでも安定できるぐらいのバランスが必要です)。
動画では、足首と足指を支える筋肉を専門的にケアする方法が紹介されています。
ケアの後に、片足立ちがぐらつかないで安定できる(変化がある)ようだったら、上手くケアができております。
※(ケアをしても不安定な場合は、ケアが上手くできていないか、足部以外の原因が考えられます。その場合は、私がしっかりサポートします◎)
こうしたケアで、根本的に足が安定することで捻挫など足のトラブルが減り、歩き方も力強く変わるでしょう。
これまで足のトラブルについて解説してきましたが、捻挫は特に痛みや回復後も不調が響きやすい怪我です。捻挫直後の腫れてしまっている時は、冷やしたり安静にすることが大事ですが、(痛みの急性期・炎症期であっても)整体ケアを早めに受けて、歪みを整え、動きやすくすることで回復をグッと早めることができます。お困りの際は、まずは相談だけでも構いませんので、遠慮なく頼って下さい。
老若男女全ての人にとって、足は大事な健康の土台です。
いつまでも若々しく健康的でいられるよう、土台からしっかり整えて行きましょう🎵